虚空と君のあいだに

ユーロは基軸通貨に成りたくない?【20080906】

6th 9 月 2008

ユーロは基軸通貨に成りたくない?【20080906】

さて、基軸通貨の運命ともいえる暴走により、ドル崩壊の真っ只中にある。
そして、バスケット通貨からユーロが基軸通貨になると誰もが思っているはずです。
もちろん、自分自身も。

   ???  

まあ、そんな顔しないで。
基軸通貨の基本的運命について、もう一度説明しよう。
そうなると、「ユーロが基軸通貨になる」という単純な答えでなく、将来的な詐欺システムまでもが予想できるわけだ。
それは単純のようで複雑な「利」と「損」が共存している。
 
 
では、なぜ基軸通貨が「暴走を運命付けられている」かを簡単に。
さて、基軸通貨はそれだけで国際的な商品である。
しかし、他の通貨と同じで「市場に供給し続けなければならない」という運命を持つ。マネーサプライの宿命ですな。
つまり、現在でいうとドルが国々に供給されるのかはどのような状況か考える必要がある。
1 ドル生産国家であるアメリカが「貿易赤字」を出しまくる。
2 お金を刷りまくって配る。
 
 
1はともかく、2の問題点は誰にでもわかるだろう。
アメリカがドルを刷りまくって「ドルを供給する」という使命を盾に「世界から略奪しまくる」のは、国際決済のルールを仕切っているスイス国際金融資本などのロスチャイルド系には好ましくない。
だから現実としてアメリカは1の選択肢しかなかった。なぜ赤字を出しつづけたのか?がその理由だ。
そしてこれがマーシャルプランそのものでもあるわけだ。
そこで、世界の支配者はアメリカに対して借金本位制を思いついたわけだ。1を補完する意味で2があるわけだ。
ドルが借金本位制であるのはそのような理由である。そのアメリカのATMである日本も運命共同体であり、その特性は後項で解説しよう。

この基軸通貨の性質は金本位制などの裏付け紙幣では、より問題が顕著になる。
金産出国が「刷りまくり」と同じ特権を持つか、マネーサプライとして「金」や「銀」の裏付け鉱物を、貿易赤字や搾取構造で強制されて世界に供給し続けなければならないわけである。つまり、究極の2択です。

基軸通貨に許される選択はこの2つしかないのだ。
これは不換紙幣でも代わらない事実だ。
 
 
知ってのとおりニクソンショックまでドルは金本位制であり、アメリカ国民は「金の保有を禁止されていた」という事実まである。
基軸通貨という国際的商品が拡大してる間はいいが、ある一定以上に供給されると、これもマネーサプライの転換を生むわけだ。
 
 
みんながドルを欲している時はまだよい。ただドルを供給していればいい。
しかし、それ以上になると
「貿易赤字を出しつづけてマネーを供給する」
→ 「余剰ドルが貿易主要国に貯まる」→「ドルを金に交換する」
→「金の流出でドルの信用が落ちさらにドルの投売りがもっと増える」

いわゆる悪循環である。
こんな素人の俺でもわかる理由だから、金本位制というブレトンウッズ体制が崩壊することはFRBの株主である奴らは、「設立時から理解していた」わけだ。

ちなみにブレトンウッズ体制の構築には3つの勢力の抗争がある。

世界を経済社会主義で構築しようとしていた、英とケインズ。これは「基軸通貨を刷りまくる」という世界の中央銀行的システムを目指した。BISの寄り合いとは違い、国際連盟における英国という地位を最大限に生かそうとした信用創造の権利を有した方向性である。
それに対して、IMFや世銀の設立を目指した、米、モーゲンソー、ホワイト派。「貿易赤字を出しつづける」ほうだ。こっちは結果論になるが。
結局、後者に方向付けされた。
アメリカ主導であり、英国の衰退は決定的になり、当初、ケインズは世界の中央銀行を作りたかったはずが、アメリカの州となったと揶揄されたわけだ。
そしてブレトンウッズ体制がポンドの基軸通貨としての夢を砕き、文字通り経済でのイギリスの敗戦を意味したわけです。

そして勝ち取ったはずのアメリカでさえ、「貿易赤字の継続」、反BISだったはずのIMF世界銀行の骨抜きでもわかるとおり、モーゲンソーは不満を口にするほど、自国を身売りさせられる方向へと導かれたのである。
そのアメリカが切り捨てられているという過去から今までの状況を、ニクソンショックそのものが何よりも証明してるわけです。

その2つの勢力、2つの選択肢の根をはり、FRBの株主、BISの中核の裏側にいる第3の勢力が現在の支配者であり、ドルを崩壊させているわけだ。
そして世銀、IMFは、そいつらのツールとして行動している。
 
 
ここでアメリカのATMである日本について補足しとかなければならない。

貿易赤字垂れ流しのアメリカは、いろんな店で金をばら撒く「無職のオヤジ」状態である。
そのオヤジにお金を貢ぐ奴が必要だったわけだ。
それが、このブレトンウッズ体制における敗戦国、日本とドイツである。
一番簡単に説明すると、戦後に工業国になったこの2カ国は強制的に低金利を虐げられていた。
簡単な話だ。アメリカが富を流出させる←日本から富を流す。
そして輸出国としてアメリカの変わりに貿易黒字を出しつづける宿命があったわけです。補うためにね。
で、途上国を基軸通貨のドル漬けにするということ。
日本の多額のODAもその意味があったわけですが。
日本は、その銀行の低金利の例外として郵貯があり、よって郵貯が肥大化したわけです。その郵貯も小泉の民営化以降、それも外資に貢がされるのも、ある意味必然で予想されていたわけですが。
 
アヘン戦争でインドが貿易黒字を出しつづけながら搾取されていた事実からまず学びましょう。
 
 

8 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2006/05/03(水) 12:25:12
 たとえば当時イギリスの植民地であったインドは、香辛料などの原材料を輸出して
イギリスを相手に多額の黒字を計上していた。
ところが黒字はルピーではなく、ポンドを使って決済され、そのままイギリスの銀行に預けられていた。

 だからイギリスはいくら植民地を相手に赤字を出しても平気だった。
イギリスの銀行に預けられたポンドを、イギリス国内で使えばいいからだ。
インドは名目上は債権が増え、お金持ちになったが、
そのお金をイギリスの銀行から自由に引き出し、自分の国では使えなかった。
お金の使い道は預金者ではなく、イギリスの銀行が決めていたからだ。
そしてもちろん、イギリスの銀行は国内の人々に貸し出した。

 イギリス国民は植民地から輸入した品物で生活をたのしみ、しかもしはらったポンドも
イギリスの銀行に吸収され、イギリスのために使われるわけだ。
こうしてイギリスはどんどん発展した。

 一方植民地はどうなったか。
たとえばインドは商品を輸出しても、その見返りの代金はポンドでイギリスに蓄積されるだけだから、
国内にお金がまわらなくなる。どんどんデフレになり、不景気になった。

 仕事がきつくなり、給料が下がり、ますます必死で働いて輸出する。
ところが黒字分の代金は、ポンドのまま名義上の所有としてやはりイギリス国内で使われる。
こうしていくら黒字を出してもインドは豊かになれなかった。
そして、赤字を出し続けたイギリスは、これを尻目に繁栄を謳歌できた。

 このイギリスとインドの関係は、そっくり現在のアメリカと日本の関係だと言ってもよい。
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu113.htm

 

ドイツはもっとわかりやすく、オフセット合意という、貿易黒字分の武器を買えとアメリカに脅されていました。
民間の貿易黒字をドイツ政府が買わされるという不思議なシステムです。
この日本版が、アヘン戦争を米国債に変えたようなシステム。
日本の貿易黒字が米国債に変えさせられるという搾取システムです。
貿易黒字自体もデフレを生み、マネー循環を国内に持ち込みづらいのですが、その民間の黒字を、政府が米国債を買って帳尻をあわせるという、これまた不可思議なシステムです。

その一部分が政府の思いやり予算だったり、日銀による米国債の為替介入だったりするのです。その利子は特別会計の外国為替資金特別会計で計上されるわけです。
知ってのとおり、資源国ではない日本では輸出が「超重要事項」として扱われています。でも輸出依存はGDP中でほんの僅かでしかありません。
それ以外の内需を活性化させない限り、日本の経済が持ち直すことはありません。
そもそも、内需に対して輸出による貿易黒字が貢献するのは、労働者の賃金上昇などですが、経団連などの自動車会社をはじめ、若者使い捨てで商売をしているのに、それを期待する方が間違いであり、その民間の黒字を政府という国民全体がインフレと増税で肩代わりさせているというのが実情なんです。
日本人の全体で、一部の輸出企業とアメリカ自体を買い支えているために現在の状況があるといってもおかしくないでしょう。
それが日本版のオフセット合意ともいえる日米間の関係です。
 
 
その日本が買った虎の子の米国債がニクソンショックに伴う円高で多額の損失を出したこと。為替介入という手段をしているわけで、これを行っているのは政府であり日銀であります。国家予算にお金をすることは許されないが、アメリカを買い支えるという目的には許されるという話だということです。
そしてこれは政府と日銀が国際決済というロスチャイルドのルールに従っている証明であり、現在も敗戦国として戦後統治されている証明にもなります。
あ、政府と日銀が共にやってるので、政府通貨を発行しても何も変わらないという証明であるわけです。今まで債務負担だったのがインフレに置き換わるだけでしょう。
その支えている金が、日本を買い占める原資になり、海外に富を流出することで循環を抑制し、内需を枯らしインフレを抑制してます。

ちなみに、ドイツは東西ドイツ合併のベルリンの壁崩壊時に強制された低金利から開放されて、富の流出をしないで済むようになりました。
そして基軸通貨の本質である、「累積されたドル」を持つフランスとドイツが急接近し、この2カ国を中心にユーロが形成されたわけです。

このドイツ、フランスとユーロの状況を日中とアジア通貨で考える人がいますが、ドル崩壊に対するブロック経済はともかく、アジア統一通貨なんぞを日中で協議という綱引きをしたら、世界にはお金と武力という2種類の力しかないですから、身包みはがされる事になるだけでしょう。
 
 
さて、なぜ貿易赤字だしまくりのアメリカが日本を買い占めてるのか、わかったと思います。
そして日本がその貿易黒字でアメリカを買い占めようとした事例、ジャパンアズナンバーワンといわれた時代を思い起こせばいいのですが、ロックフェラービルを買った三菱地所、なぜかアメリカで信用創造を精製している日本所有の米国債を売るといった故橋本首相など過去の事例を単語だけを上げて説明は省かせていただきます。
あと、ニクソンショック以前に金に換えようとしなかったことも補足しときます。

ただ、この状況を打開しようと一部の政治家が思案していたのも事実です。
86年に発足した、「ア太会」といわれる大蔵省系の社団法人「研究情報基金(FAIR)」もその一つです。日銀大蔵省の経験者、橋本、小渕、竹下などの首相関係者、アジア開発銀行に関与した人たちが中心らしいです。
単なる反米や脱米入亜ではなく、米との関係を維持しながらもこのシステムを是正していくという方向だったようです。
この実行力がない会に参加してた、この首相経験者がその後どうなったか、大蔵省がノーパンシャブシャブを経てどうなったかは説明するまでもないでしょう。
 
 
過去に発行した国債はともかく、石油産出国と日本の貿易黒字をそのまま生かす道筋をつければ、日本の財政は一瞬で健全になると思います。
ま、そんな国があったとしてもアメに即潰されると思いますけど。
ただ、ドル・石油本位制が崩れる瞬間にそれを実行できる可能性も十分あると思いますが。日本の政治家があれなんで。
今、下手に行動すると、中東に貯まったドルで一気に日本が買い占められそうですが。イギリスではその動きが既に出ていますよ。
他にも、ロシアと接近するなどの手法もありますが、日本人と島国根性丸出しが、国際情勢を把握するよりも、米教育のせいでヒステリーを起こす方が確率が高いので現実的ではないでしょう。
それぐらい脱米は難しいわけですが。

米国債を売ってやる!ではなく、「買わない」と断言できる首相が早く出てきてくれるのを自分は激しく望みます。
あ、その前にドル崩壊で、ニクソンショック以上に損害受けて、文字通り運命共同体になりそうですが。
 
 
 
さて、基軸通貨の暴走という宿命、そして現在のドルについて、さらには日本が演じた役割について説明したところで、やっとユーロについて話しますか。

そもそもブレトンウッズ体制からドルの宿命と同時に、すでにユーロの構想はできていました。
このユーロもですが、通貨を持つ者、全員が責任を取らされるわけで、ドイツとフランスはもちろん、他のユーロ圏の国が財政破綻した場合も、運命共同体になります。
つまり、尻拭い。
通貨システムそのものが中央銀行を中心とした社会主義システムである以上、その運命から逃れられないわけです。
で、こんな自分達が失態おかしても周りが尻拭いをしてくれるようなシステムが機能するのはハードルが高く、ユーロも磐石ではないのは理解できると思います。
それを、以前の基軸通貨で出涸らしになったポンドが見守っている状態です。
ま、その分、基軸通貨にはタダ刷っても国が買えるという特権もついてくるわけですけどね。
経済には繁栄と衰退がサイクルする。このシステムではしょうがないことですが。
 
 
さて、お金という物は生き物であり、人間と同じく餌に群がるようにマネーがマネーを生むところへ集中しようとします。
そして生き物ですので、マネーという餌を最低限は上げないと死んでしまいます。基軸通貨としてもそうだというだけです。
そのマネーという生き物をユーロが規制できるのか?さらにいうなら欧州の防波堤であるトルコのようにイスラムや中東からの移民さえ助長させかねません。
アメリカと中南米の関係のように。
現在のユーロは、ドルのように「マネーを配る行為」をしていない以上、基軸通貨になるのは時期早々と判断してるのかもしれません。

そしてマネーを配るには、刷るか徴収するかの必要があるわけで、その手法の筆頭になるのが炭素本位制といわれる、欧州が主導でやろうとするCO2利権です。

ドルを日本が支えて、お金を注入し続けたのと同じ状態を作る必要があるのです。その目的で設定されるのが炭素税なわけです。
空気にお金をつける行為であり、日本がアメリカにさせられてきた行為を世界中の国に強制させる行為で、「なんでおまえらに金を払わなきゃならんの?」と思うわけです。
そこには民間を政府が穴埋めするロジック、国際間では無意味な通貨を基軸通貨に換え、さらにはマネーサプライをコントロールするという明確な意味があるということです。
貿易赤字を出すのではなく、刷って配るのを選択するでしょう。その分、回収するというシステムを作り、環境問題を餌とした国家間の公共事業のような窓口指導みたいなもので管理されていくと自分は考えています。
ま、自分達は刷って、他からは炭素税で徴収みたいな詐欺で管理すると思います。
 
その状態になって、初めて賞味期限切れのドルを捨てて、ユーロが表舞台で自他ともに認める基軸通貨になる、そんな気がしています。
そのユーロが将来的には世界通貨の基礎になるかどうかはわかりませんが、コントロールされる国際的マネーという信用は一部の人間が管理し、経済社会主義を文字通り奴隷制までひきあげるでしょう。
ま、昔から奴隷の日本にはあまり影響がないとも・・・・。
 
中央銀行がある限り、その特権をもつ者の奴隷になる。
それは昔も今もかわらない真実です。
 
 
さて、「日本はアメリカの植民地である。」この言葉があります。
御用エコノミストから、バラエティ化した討論番組の政治家も口にします。
それがどのようなシステムかは誰も口にしません。
戦後からのコントロールと基軸通貨のドルとの関係から自分が「こうだろう」というのを模索して、書いてみました。
日本の貿易黒字がアメリカを買い支えているというのは多数の識者が言っていることですが、戦後の日米の関係、基軸通貨という性質からアプローチしてるのを自分は知りませんし、必要性があると思い書きました。
自分が知ってる中で唯一、そのことに片足を突っ込んでる本、「通貨燃ゆ」を読んだからというのもありますが。グルジアのことも書いてあって今が旬な本です。

そして、現時点でも日本がどれぐらい米国債を持っているか?は謎の部分として誰も明言していません。
仕方なく、戦後強制された金利差、基軸通貨、ドイツなどの事例、それらの材料を集めて組み立ててみたという段階です。
間違い、もっと明確な説明があればご教授ください。

一人でも、現在の状況を自分で見つけて、自分で考える人が増えてくれることを望みます。

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