ドーマーの定理まとめ【20080815】
さて、何度もドーマーの公式が嘘だというのを言ってきたが、納得できない方がいるそうなので、説明をまとめておこう。
さて、時は昔、数学者がルールを作った。
微分式の必要十分条件はXとYの独立な解であること。
数式を使う上での「数学のルール」ですね。
ここまでは経済とは関係ない話です。
そののち、ドーマーさんは、その中の一つの微分式を使って経済を説明できることを持論として語りました。
「こうこう、こういう式で説明できるのです」
※どういう式かは後に説明します。
その式を見た数学者(というか高校生程度の数学の知識を得てる人)が、指摘しました。
それ「数学のルール」にあってないよ
それで経済が説明できるというのなら「その式のXとYという物が独立してる求められる数値」だというのを説明しないとならない。
ドーマーの公式のXとYにあたるもの、つまり、「GDPと債務」
これが独立してるということは、「国債の利息では買い物ができない」と言ってるのと同じ事になってしまう。
結論から言います。
ドーマーさんはこれに反論できず、「数学のルール」が成り立たない以上「数式」という微分式を使っての説明ができないことを認めました。
もし、あなたがドーマーさんの代わりに説明できるのなら、GDPと債務が独立してることを説明してください。
もし、これが「数学のルール」にそったものならば、経済学の教科書全てに、でかでかと「ドーマー理論」と掲載されているでしょう。
そして、債務がGDPにどれだけ影響してるかを求められる名目GDP計算式を、誰かが考案できたなら、経済学の本は現在の10分の1以下の厚さになっていたでしょう。
それはなぜか?では簡単に説明しましょう。
まず、ドーマーの定理について
財政を考えるときにれを「ドーマーの定理」を最初に考えましょう。
この問題は、まずは「破局」をどう定義するかから始めるわけですが、普通
は名目GNPに対する国債の残高の比率が爆発的に増える状態と言って良い
でしょう。家計で言えば、年収に当たるのがGDPで、ローンの残高が国債
の残高となり、いくら稼いでもどんどんローン年収比で増えて行く状態を、
破綻とするわけです。
国債の残高をD、国債利払いを除く政府支出をE
税収をT、国債の金利をiとおくと、
(1) △D=E+i・D-T
となります。国債残高のGDP(Yとする)に対する比率が時間の経過とともにどう変化してゆくかは、
△(D/Y)=△D/Y-D/Y・△Y/Y
となりますが、(1)を代入し、△Y/Yを成長率gとすると、
△(D/Y)=(E-T)/Y-(g-i)(D/Y)
となります。今、(E-T)/Yを一定とすると、D/Yの動きはg-iの符号で決まります。もしg-iがプラスなら、D/Yは爆発しないことになるわけです。つまり「名目成長率gが金利iより高ければ良い」ということです。
難しそうな式ですね。
数学的なものは置いといて、言葉で説明すると、PB(プライマリーバランス)均衡時、長期金利以上の名目GDPが成長をすれば、日本経済は全然OKって式です。
インフレ分を除外するため、名目GDPで計算します。本来はGNPですが、日本ではほぼ同じのため。
でも、簡単ですよ。微分がなんなのかを少し知っていれば誰でもわかります。
271 名前: 経済学無知 投稿日: 01/11/28 21:31
>>21
経済学らしくいい加減な式の書き方で分かりづらくなってるけど
まあΔ=(d/dt)だと気が付けば内容は単純明快だぁな。
ところでさ、
△(D/Y)=△D/Y-D/Y・△Y/Y
てのがドーマーの定理の導出の中核にあるわけだけどさ、この式が
成立する必要十分条件ってDとYが独立であることだよね?
つまりさ、この定理ってのはDとYが独立であると言う仮定条件の
もとで成り立ってるわけだ。
ところでさ、DとYが独立であるって言うのを経済学的な立場から
日本語に翻訳してくれないかい?
↑は自分に教えてくれた人のレス。ちなみにこの質問に答えた人はいませんでした。調べてみたら言いたいことがすぐわかった。
で、自分の言葉で言い換えてみた↓。
ドーマー条件はそもそも、債務限界も条件下に収まるGDP比債務もない。
簡単に言うとスタート地点はいくらでもいいのである。
810 名前:まっこうモグラ ◆Pb89XQnQgg 投稿日:2008/08/10(日) 12:36:34
逆だ、債務がGDPの1000倍でもドーマーは成り立つ。
だから役に立たん式だってこと。
では、さんすうの授業をするか。
ドーマーは微分式だから必要十分条件はYとXが独立。
ここでは一番簡単な微分式に置き換えてみるぞ。
Y=Xの二乗 「U」 ←こんなグラフになる。(これにおきかえる)
これを微分すると2Xのグラフ 「/」 ←速度のグラフが出る。
つまり「Xが1あがったらYが2つ増える関係のグラフができます」
と言っているわけ。 ↑これ加速度
ドーマーも同じで微分して速度を求めて
「名目GDPが増えれば、それにあわせて債務が増えても発散しないよ」
(永遠にグラフが書けるよ)と言ってる式ですよ。
これはYとXが独立して初めて成り立つ式だって事。
ドーマーのYとXそれは GDPと債務。これが独立してなきゃダメ。
でも現実にはありえないわけ。それは債務とGDPに相関関係があるから。
GDP比債務1000倍で計算する。金利はめんどくさいから1%としよう。
翌年のGDPはどうなる?債務の利息として払われる分、GDP*10が
経済成長に加算されてしまうわけ。(すべて国内で使われたと仮定)
つまり前年度GDP*10が加算されるわけだ。こんな成長ありえないでしょ?
というかハイパーインフレですね。
(これは極端な例ですが、ドー定は1000倍でも成り立つので矛盾のない証明です)
独立してないとどうなるか、これは数学の式でも簡単に説明できる。
Y=Xの二乗 これだけだったら速度のグラフが書けるわけ。
これに、もう一つ別の YとXの式が関係してしまったら?
YとXが求められてしまうわけだ。Yを代入した瞬間にXがでる式ってこと。
それはGDPだけを見れば債務がいくらあるかわかるという行為と一緒。
ありえないわけで。なんの役にも立たない式でしょ?
813 名前:まっこうモグラ ◆Pb89XQnQgg 投稿日:2008/08/10(日) 13:05:07
これはあくまでも簡単な説明。
実際の経済の話で「GDPと債務が独立する」という状況はない。
さらにGDP比1000倍で計算しても単純に1%分しか
GDPに反映されなかったと考えて説明した。
国債の利息貰う → 何か買う(GDPに反映される) →
売れて儲かったので何か買う(GDPに反映される) →売れて・・・
↑などのように実際はもっとGDPに影響を及ぼすわけだ。
国債を担保とした経済活動も間接的に影響してるわけだし。
ベースマネーとマネーサプライの関係も影響を及ぼすわけ。
それとも国債の利息などでは買い物ができないのかな?
微分式におけるYとXの意味が理解できたかな?
YがXに完全に影響しない=独立なわけ。
実際の経済活動では、国債の利息で買い物ができるわけ。
つまり、GDPに影響する。
Xが増えれば、Yも増えるという関係にあるから「使えない式」なんですよ。
さらに説明を補足するならば、間違いなく現在のGDP計算式では、債務上昇によるGDPの押し上げも含まれています。それもここで説明しましょう。
この式の必要十分条件を理解できたはずだと思います。
では、「Xが増えた分、Yが増えるのを計算して補正すればいい」、あなたはそう考えるはずです。
つまり、債務=国債が経済活動に影響するのはどれくらいかを計算すれば、ドーマーの定理が当てはめられる条件が揃うという事になる。
そのとおりです。
しかし、結論からいうとそれは不可能です。では簡単に説明しましょう。
これができるのなら経済学の本は10分の1の厚さになるからです。
では簡単な例を。
ある月末、国債保有者であるAさんの口座に「お給料」と「国債の利息」が振り込まれました。
帰り際、コンビニでお金をおろし、おにぎりを買いました。
さて、あなたが「おにぎりを買った代金」は給料ですか?国債の利息ですか?
そうなんです。一度お財布に入ってしまえば「このお金はどこから来ました」とでも書いてない限り区分けができなくなってしまうんです。
もう、この時点でわかりません。
じゃあ、さんすうの説明をしたので、ここでもパーセントに合わせて計算したとします。
「給料:国債の利息」この比で割合を出したとしましょう。
これで計算ができるでしょうか?結論から言うと、できないんです。
Aさんの通うコンビニのオーナーが「今月は儲かったので車を買おう」と思いました。
車を買いたいコンビニのオーナーさんはAさんの勤めるディーラーで「新車を買いました」。あら偶然。
さて、この車の代金のうち、「国債の利息」はいくらですか?
既に不特定多数の人間、多岐にわたる経路を経るので特定できないと思われますが、周到な調査により、調べたとします。
でも考えてください、Aさんの給料の中に「国債の利息」も含まれているのです。つまり、最初の「おむすびの代金」にも含まれてるんです。
最初に「コンビニでおろしたAさんの給料」に、結果的にコンビニのオーナーが払った『Aさんが貰った「国債の利息」』は入っていないと反論したくなるかもしれませんが、Aさんの会社が「社債」やローンを組んでた場合、前借りする以上、含まれてしまいますよね。
つまり、「給料:国債の利息」の比で計算するという最初の前提条件がおかしいわけです。これもドーマーの式と一緒で、「数学のルール」から逸脱してるため、「ありえない」わけで計算できるわけがないのです。
GDPの計算における国債の影響を把握できる。
これは、「お金の循環がすべて追跡できる」ということを意味しますので経済学の本は10分の1、もしくは必要なくなることを意味するわけです。
一番簡単な例で出してみました。
実際には、国債の増加による、銀行資産の押し上げと財務省の国債整理基金特別会計との「日銀と財務省の密約」により、国債に合わせて「通貨発行」が行われています。壮大な詐欺ゲームですけど。
その複雑な経路の中で銀行を経てベースマネーとマネーサプライ、国債を担保にしたレバレッジなどもGDPを押し上げるため、もっと複雑になります。通貨発行による、信用の希薄化も計算できませんしね。
ここらへんは機会があればまた紹介します。
ただ、今説明したことから考えて欲しいのです。
つい先日もGDPの「実質マイナス成長」が発表されました。
あなたは、GDP計算式に「債務による押し上げ」が含まれてしまっていることを理解できたと思います。
つまり、この近年の増加した債務でのGDP計算は「本当は成長していない」を意味するわけです。
そもそも永年の経済成長自体が既に破綻してるんです。
これが、どれだけ危険な常態か理解できたでしょうか?
なのに、ラーナーはもちろん、「高校生程度の数学の知識」でも間違いを指摘できる「ドーマーの定理」を必死になって2ちゃんでコピペしている人達が多数いるのはなぜか?
それを考えて欲しいのです。
蛇足ながら、おまけ。
事実がどうであれ、「日本経済が危ない」という危機感から書き込む人と「日本経済は大丈夫」と考えて安堵感を得ている人、どちらが「2ちゃんねる」のような掲示板に多く書き込みをすると思いますか?
これは経済学や数学の知識も必要ない人間の感情と行動原理の問題ですよ。
自分が後者のほうの人物だったら書き込みもせずに「ニヤニヤ」眺めているだけだと思いますけどね。
多数決のシステムをとっているのに野党が叩かれるという不可思議な掲示板がなんなのかも考えてください。
さて、日本経済の状態がなんとなくは理解できたと思います。
ドーマー条件以外の借金返済のモデルをGDPの維持を人口減少とインフレから簡単に説明した過去記事です。よろしかったらどうぞ。
非生産的信用創造と失われた10年【20080404】
さらに財政問題に対して上潮派と増税派、さらには先送り派などがあり、あなたは「どれが正しいか」解らなくなってしまったかもしれません。
ぶっちゃけ、全部間違っています。
ガン患者と医者の関係に例えると、「末期癌なのにそのままでも大丈夫」という医者と、「末期癌だから、この薬を飲みなさい」という、効きもしない高い薬を売りつけようとする詐欺医者ぐらいの違いでしかありません。
炎天下の中で自動販売機に、ホットお汁粉とホットコーンポタ、温かいトマトジュースから選べと言われてることに早く気が付いてください。
選択肢の中に庶民が望む物がないことのほうが多いんですよ。
ここらへんでも読んでくれれば
経済ネタ一時まとめ【20080407】
さて、自分は反論バチコイな人です。
ただ、ドーマーの条件は「数学のルール」から逸脱してるため、この式を使って説明することは何一つありません。だって使えない式ですから。
もし、ドーマーの理論で反論してくださる方や、これが数学の理論から間違っていないという見解をお持ちの方がいれば、「GDPと債務が独立してる=国債の利息では買い物ができない」という、驚愕の新事実か、「GDP内における債務の影響の計算=経済学がいらなくなる今世紀最大の発明」のどちらかの説明をよろしくお願いします。
説明が必要なのは「経済のルール」よりも先に存在する、「数学のルール」ですからね、そこはお間違いのないように。
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